
文化放送 取締役放送事業局長
片寄好之
表現者であること
表現者としてあること、その意志を貫くことは難しい作業である。美しい仕事である。それは表現するという行為が内包する美しさに他ならない。
表現者として自立することが困難なのはむしろ当然で、それ自体が意味を持つ行為であるともいえる。だがそれで満足してもらいたくはない。表現とは見られる、聞かれることでしか完結しない。多くの人に触れられて、はじめてその行為が完成するのである。
A&Gアカデミーはアクター、アクトレスそしてクリエイターとしての自立への門を「見る、見られる。聞く、聞かれる。」という作業を通じて開けていく手助けをする決意である。
実践という場を提供するのはそのためである。
表現者として、ひとり立つ意志のある者の参加を待つ。